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茶の種類(分類)について


緑茶(不発酵茶)

茶の葉から作った茶のうち、摘み取った茶葉を加熱処理して発酵を妨げたもので、日本や中国、台湾でもっともよく飲まれているお茶です。

名 称説 明
荒茶(あらちゃ)煎茶の半完成品で、新鮮な生葉をすぐに蒸して揉みながら乾燥させた状態のもの。「不発酵茶」ともいいます。本茶の他に、粉茶、くき茶などを含んでいます。茶葉の水分(約5%)が多いため、長く貯蔵できない。
普通煎茶(ふつうせんちゃ)生葉の蒸し時間が、40秒~60秒程度の荒茶を、火入れ、選別をして形を整えて仕上げ加工したものです。日本茶の中で、一般的に飲まれているお茶です。
深蒸し煎茶(ふかむしせんちゃ)普通煎茶に比べ、荒茶を作る際の蒸し時間を2倍~3倍、長く蒸します。茶葉の中まで十分に蒸気が伝わる為、形は粉っぽくなりますが、青臭みや渋味が抑えられ、まろやかな味わいになります。また、細かな茶葉も摂取できるため、水に溶けない有効成分も摂取できる特徴があります。
玉露(ぎょくろ新芽が伸び出した頃より20日前後、日光を遮る被覆栽培した生葉を、煎茶と同様の工程で製造したお茶です。うま味が強く、苦渋味が少ないのが特徴です。
かぶせ茶(かぶせちゃ)摘採前の7日前後から茶園を覆って栽培した生葉を、煎茶と同様の工程で製造したお茶です。

蒸し製玉緑茶

(むしせいたまりょくちゃ)

煎茶の製造の中で、葉の形状を整える精揉の工程を省略したお茶です。勾玉状の形状をしています。グリ茶とも呼ばれます。さっぱりとした味が特徴です。

茎茶(くきちゃ)

棒茶(ぼうちゃ)とも呼ばれ、荒茶から煎茶を製造する過程で取り除かれた部分から作られています。茶の若枝、茶葉の柄、新芽の茎を混ぜて作られる。玉露や高級な煎茶の茶葉から作られた茎茶のことを特に雁ヶ音(かりがね)、白折(しらおれ)と呼びます。
粉茶(こなちゃ)荒茶から煎茶を作る製造工程で出た粉状のお茶。粉状であるために茶葉の成分が溶け出しやすく、鮮やかな色合いで味の濃い茶を煎れることができる。熱い湯で短い抽出時間で手早く淹れることができ、味も強いため、寿司の後味を消し口の中をさっぱりさせる目的で、寿司屋のアガリとして出される茶の定番となっている。
芽茶(めちゃ)煎茶を作る際に出た、芽や葉の先端などを集めたお茶です。部位が違うだけで茶葉そのものの品質は煎茶や玉露と変わりがない。芽茶の茶葉は小さく丸まっているのが特徴で、芽や葉の先端は水分が多く柔らかいため、自然に丸まりやすくなるからです。
碾茶(てんちゃ)主に、抹茶の原料となるお茶です。玉露よりも長く、茶園の日光を遮る被覆栽培をし、蒸して揉まずに乾燥させ、茎や葉脈を除いたものです。
抹茶(まっちゃ)碾茶を出荷する直前に、石臼で挽いたお茶です。茶道で、飲用として用いられるほか、お菓子や料理の素材としても広く使われます。

粉末茶(ふんまつちゃ)

煎茶を粉砕加工して粉末状にしたもので、そのままお湯や水を加えかき混ぜて、飲用することができるのと、食材用としても使われます。お湯には溶け出ない成分も取ることができます。抹茶とは区別されます。
手揉み茶(てもみちゃ)煎茶本来の製法で、その技術は無形文化財に指定されています。現在の煎茶製造法は、手揉み製法からきています。
番茶(ばんちゃ)一般的に、新芽が伸びて硬くなった茶葉を原料として製造したお茶です。その他、地方特有の番茶もあります。
焙じ茶(ほうじちゃ)煎茶や番茶、くき茶などを強火で焙じて作ったお茶です。焙煎加工により、こうばしい香りと味が特徴です。
玄米茶(げんまいちゃ)煎茶や番茶などに、炒った玄米を加えたお茶です。さっぱりとした味が特徴で、玄米のこうばしさも楽しめるお茶です。

釜炒り製玉緑茶

(かまいりせいたまりょくちゃ)

生葉を鉄製の釜で熱処理したお茶です。精揉工程がないので、勾玉状の形状をしています。こうばしい釜香が特徴です。



発酵茶・半発酵茶・後発酵茶など

茶の木の葉には酸化酵素が含まれていて、葉を摘んで揉むと、葉の組織が壊れて細胞の内容物が混ざり合い、酸化酵素による酸化発酵が進んでいきます。この発酵をどのようにコントロールするかにより、いくつかの種類に分けることができます。

名 称説 明

白茶(はくちゃ)

弱発酵茶

ほんの少し酸化発酵させるもの。茶葉の芽に白い産毛が生えていることからはく茶と呼ばれます。主なものに「白毫銀針」「白牡丹」「寿眉」などがあります。

黄茶(きちゃ)

弱後発酵茶

加熱処理を低い温度から始め、徐々に温度を上げ、その後徐々に温度を下げる。その後牛皮紙に包み悶黄と呼ばれる熟成工程を経て作られることが製造工程における特徴である。代表的な黄茶として君山銀針、霍山黄芽、蒙頂黄芽です。

青茶(せいちゃ)

半発酵茶(烏龍茶)

烏龍茶がこれに属し、茶葉を発酵途中で加熱して発酵を止め、半発酵させたお茶です。中国では、武夷岩茶や鉄観音、香港では水仙があり、台湾では、凍頂烏龍茶や高山茶、東方美人茶や文山包種が有名です。

紅茶(こうちゃ)

完全発酵茶・全発酵茶

摘み取った茶の葉と芽を干して(萎凋)、完全に発酵させた茶葉。ここでいう発酵とは微生物による発酵ではなく、茶の葉に最初から含まれている酸化酵素による酸化発酵です。代表的な産地は、インドのアッサムやダージリン、スリランカのウバやキャンディ、インドネシアのジャワやスマトラ、中国の祁門紅茶や雲南などがあります。

黒茶(くろちゃ)

後発酵茶

茶の葉の酵素を、熱で失活させたあとに微生物の作用で発酵させた茶。残存する酵素で発酵させる生茶と、カビによる発酵の熟茶(プーアル茶)があります。普洱茶、六堡茶、唐磚茶や茯茶などがある。日本でも、徳島の阿波番茶、高知の碁石茶、愛媛の石鎚黒茶、富山のばたばた茶がります。

受賞歴 農林水産大臣賞/通産大臣賞/静岡県知事賞 他




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